オタへの扉~めしどこかたのむ~
電車男という話をご存知だろうか?
今は昔電車男といふものありけり、そのものサブカルに影響与えれり。
これは平安時代に書かれた竹取物語の一文を抜粋したものなどではなく僕が今考えた一文だが、実際電車男の存在が現代に与えた影響はとてつもないものだった。
現代においてこれ程サブカルチャーが受け入れられている要因の一つであろうと僕は思う。
ここまで後世に影響を与えたのはエヴァンゲリオンの綾波レイが作った無口キャラは青髪という法則レベルだ。
電車男が登場する前の2ちゃんねるは刺すか刺されるかの雰囲気が凄く、当時小学生だった僕は初めてオススメのラノベスレで「灼眼のシャナ」と書き込んで「にわか死ね」「小学生か?」などと前世で大罪を犯したレベルで煽られてなぜ僕が小学生だとわかったのかと恐怖したのを覚えている。
半年ROMれなどの文化もこの辺りではまだまだ現役だった。
しかし電車男の登場後2ちゃんねるは認知され始め、僕が中学生のころは2ちゃんねるをやっているというのは隠れキリシタンの様な状態だったのが気付けば今ではかなりの人間が見るようなコンテンツとなった。
当時電車男のドラマが始まる前にはアニメを観ている、というのは結構な罪であり、大人でアニメを見ているやつは全員宮崎勤予備軍に思われていた。
ドラマが始まったあともアキバ系という存在は恥ずかしいもの、とされていてそのせいで僕の友人のS君は眼鏡をかけていて小太りでいつもチェックのシャツを着ていたのもあり、
「豚」
「飛べない豚」
「牧場の貴公子」
「テポドン」
(全校集会の時にとてつもない音の放屁をしたため)と呼ばれていたのが、
「電車男」「アキバからの使者」「キモオタ」と言われるようになった。
ちなみに彼は女子からはATフィールド張られまくってた。シャナ的には封絶。
彼が通ろうとすると女子が避けるため「モーセ」とも言われていた。
というか他人事のように言ったけどなんなら今あげた忌み名のほとんどは僕が言ってたわ。ごめん。
そんな恥ずかしいものの代名詞であったものが、僕が高校生、社会人の頃にはむしろアニメを観ている事がカッコいいに変わってきて、最終的にはアニメを観ているのが普通になり、自分より年下の世代と話すたびにアニメが当たり前に根付いてることに驚かされる。
電車男という話が本当にあった話なのか?という事は散々言われていることでその真偽についてはわからない。ただ、一人の人間が産み出した文章がここまで影響を与えたというのは凄いことだと思う。
なんの面白味もない最終的な感想になって申し訳ないが。
この話のオチとしては電車男はエルメスと付き合ったあと、性行為の様子を書いたが全くウケず「下手なエロ小説」「こんなの見せられるならもう来ないで欲しかった」等と前世で大罪を犯したレベルで叩かれた。
まるでかつての僕のように。
だから二期は絶望的。